2月山行 中山・ニュウ(八ヶ岳)

日程

2009年2月14日(土)〜15日(日)

行程 14日 
中央線茅野駅10:10集合 茅野駅10:20バス〜11:20渋の湯(登山口)11:43〜12:30パノラマコース分岐(昼食)12:47〜13:45黒百合ヒュッテ
15日 
黒百合ヒュッテ7:30出発〜8:00中山山頂〜8:05展望台8:15〜8:27ニュウへの分岐〜9:45ニュウ10:10〜11;00白駒池への分岐〜13:15みどり池入口〜13:37稲子湯(稲子湯旅館)14:30タクシー〜14:50松原湖駅〜15:00小海駅15:13JR〜16:04佐久平駅
参加者 植木、片山、田中、武藤、永田+保坂(6名)
係り 永田
記録 永田

●14日
 中央本線茅野駅10時10分集合。
 前日の東京は、春一番の生暖かい風が吹き騒ぎ、雨がぱらつくという荒れ気味の天気。14日の当日はゴールデンウィークぐらいまで気温が上がると言われていた。
 中央線の車窓から見えた南アルプスは青空にくっきりとそびえていたが、八ヶ岳はどんよりした雲の中にあって、うかがい知ることはできなかった。それに甲斐駒はじめ山々はまだらに蒼い部分が残り、厳冬期とは思えない姿だった。
 茅野の駅を降りると、バス停にはすでに20人以上が並び、まもなく増便の知らせがあった。しかし対照的に、美濃戸口に行く便は、2?3人が乗っているだけだった。
 茅野市街はもとより八ヶ岳の山麓も積雪はなく、あいかわらずガスに包まれた八ヶ岳連峰にあって、蓼科山だけが見えていた。数年前の3月、山遊会の山行でこの道を通ったとき、前を走っていたタクシーが積雪で動けなくなり、立ち往生をしたことを思い出した。
 11時20分頃、渋の湯に着く。バス停付近でも道際に雪が寄せてあるだけで、やはり雪は少ない。
 11時43分、スパッツのみでアイゼンも手袋もつけずに歩き出す。山道にはさすがに雪が積もっているが、登山者も多く歩きやすく、すぐに暑くなり上着を脱ぐ。1本目は12時30分。尾根に出たところにある辰野館への分岐で簡単な食事をとる。12時47分出発。シラビソやコメツガが茂る林を進むとすぐに黒百合ヒュッテに着いた。13時45分。小屋の屋根に雪はなく、入口につるされた温度計は16.5度だった。東京より暑い。
 人数は5人と少なかったが、予約のおかげでは個室だった。ほかにやることがなかったので(というのは言い訳で)、1階の火の近くに陣取り酒盛りを始める。田中さんの担ぎ上げた日本酒1升をはじめ、ワインや焼酎それにおつまみがぞろぞろと広げられる。おもしろかったのは、田中さんが気象庁山岳部員として新田次郎の後輩だったこと。いろいろな思い出話をうかがった。夕陽が射し込んで、混んできた部屋を朱く染め、やがて薄暗くなったころ夕飯を告げる声がした。
 ただ、最近の山小屋での贅沢な食事になれている者にとっては、ちょっと物足りない食事だった。
 夜は暑かった。早々と寝てしまったが、暑くて夜中に何度が目が覚めた。


黒百合ヒュッテを出発


中山からみた天狗岳(左)と阿弥陀岳

●15日 
 6時起床。空はどんよりしていたが、晴れそうだった。外の気温は7度。朝食をとり、記念撮影をし、7時半出発。
 中山峠から中山に向かう途中、背後にある天狗や阿弥陀が青空に映え、美しかった。東方の下界は雲海。中山の山頂には8時ちょうどに着き、それから5分ほどで展望台に出た。風が少し強い。噴煙を上げる浅間山や北アルプスが見えたが、裾野は黄砂の影響か濁っていた。保坂さんに昼には稲子湯に降りれるだろうと伝える(しかし、これは大きな誤算だった)。
 道を戻り、分岐から林をニュウへ下る。しかし、まったく踏み後がなかった。行くほどに雪が深くなってきた。暖かいためか、雪は柔らかく湿って重い。まるで春山のようだ。ラッセルである。膝から腰あたりまで深く沈む。道も踏み後がなく、赤布がはっきりせずわかりづらい。片山さんは、正月以降だれも通っていないのではないか、と言う。ワカンはいらないだろうと、高をくくっていたことを後悔する。


雪が少ない展望台


静かなニュウ

 雪と戦うこと1時間20分。ようやくニュウに着く(予定より20分超過)。もちろん誰もいない。北に広がる北八の山々、浅間山。南には雪をつけた硫黄岳が張り出す。快晴で昨秋きたときよりも晴れ渡っていた。10時10分、ニュウ出発。最初から道がわかりづらい。50分で白駒池からの分岐に出る。こちらも踏み後がない。片山さんがトップをとることが多くなった。むかし「ラッセル片山」と言われていたとかいないとか。
 谷になったころ、ようやく踏み後が現れ、楽になった。ここまで上がってきて引き返したらしい。シャクナゲ尾根に着くころには雪も減り、ふつうに歩けるようになった。スパッツに穴が開いていたこともあって靴下やズボンの裾が濡れてしまった。
 アイゼンを外し、1時15分頃みどり池入口に到着。稲子湯に着いたのは、1時37分だった。


雪がない稲子岳と硫黄岳(奥)


雪がない麦草峠付近

 稲子湯旅館は深閑としていたが、湯舟にはひとり先客があった。時刻表を見て、タクシーを呼ぶ。
小淵沢へ戻る植木さんとは松原湖駅で別れ、われわれは小海駅へ。
結局、保坂さんを2時間以上待たせてしまって、4時過ぎに佐久平駅で合流。おいしい反省会となった。

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